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2016/10/02

転職活動で前職在籍確認は個人情報保護法に違反するのか

転職活動をしているとき、面接を受けた会社が履歴書に書かれた内容が本当かどうか確認するために、前職の会社に確認することがあると言われています。実はこれは本当の事で、個人的な話ですが15年くらい前に採用された会社に入社したとき、社員の人から「社長が前の会社に電話していた」と聞いたからです。



では、今でも平然と前職の会社に電話をして確認をしているのでしょうか。その行為に問題はないのでしょうか。




 
 
 
 
数年前にも転職活動をしたときに驚いた事があります。ある会社に応募して、面接と筆記試験を終えたとき、人事担当者が「履歴書は自由に書けますから、過去に転職した会社の在籍期間の確認を電話でしたい」と言われた事があります。疑問に思ったので、その理由を聞いたところ「採用後にもし経歴詐称があると懲戒処分になるから事前に在籍期間の確認をしている」ということでした。

 

いろいろな会社で面接を受けてきましたが、面と向かって”前職調査をしたい”と言われたのは初めてでしたので、非常に驚きました。応募したその会社は売上が一千億近くある中堅企業でしたが、履歴書に書いた内容を全く信用しないという体質なんだと思いました。



そこで、転職活動の際に前職を確認する行為が個人情報保護法に抵触するのか、考えてみたいと思います。
 
 
 

個人情報の保護に関する法律(平成15年)


23条 個人情報取扱事業者は、次に掲げる場合を除くほか、あらかじめ本人の同意を得ないで、個人データを第三者に提供してはならない。

 

この条文の中で”次に掲げる場合を除く”とありますが、その内容とは「あらかじめ個人情報保護委員会(マイナンバー)に届け出たとき」や「人の生命や身体、財産の保護のために必要があり、本人の同意を得る事が困難なとき」など、非常に限定されるものです。
 
 
 
この個人情報保護法から考えれば、面接に来た人の前職である会社に無断で在籍確認を求める行為は違法に近いと言えます。
 
 
 
しかし、採用する会社側としては、履歴書に書かれている内容が本当なのか見極めたいということもあります。採用してみたら、全く職務遂行能力が無かったというリスクを避けたいためです。
 
 
 
ただ、よく考えてみますと、いったい何のための面接なんでしょうか。面接で応募者の能力や人間性を全て見抜くことは難しいかもしれませんが、同業界なら応募者に対していろいろな角度から質問すれば、割と簡単に分かるものです。新規事業として人材を募集するにしても同じようなものです。ここは面接担当者や配属される事業部の責任者としての力量が問われます。
 
 
 

会社は分かっていながらコンプライアンス違反をしている

 
「職歴調査をしたい」と言った会社の人事担当者については続きがあります。 
 
 
人事担当者は「前職、前々職の会社に電話しても個人情報の問題がありますから、答えてもらえないこともある」と言っていました。つまり裏を返せば、やってはいけない事を分かっていながら会社で個人情報の収集を行っていることになります。つまりコンプライアンス違反になります。
 
 
 

年数がかなり経過した会社への在籍確認に意味は無い

 
さらに問題があります。退職した会社が10年も20年も前ですと、総務や人事の人も代わっていることがあります。社内に退職した人の社員名簿を管理していない場合もあります。
 
 
 
もしそのような会社に電話したときに電話を受けた人が「そのような者は在籍しておりません」と、適当な回答をしたとき、応募先の会社の面接担当者はどのように判断するのでしょうか。
 
 
 
結局、「前職在籍確認」は、個人情報保護法に抵触し、コンプライアンスにも抵触し、企業の倫理感さえも低下させますから、全く意味が無い行為ということになります。
 
 
 

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