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2019/04/24

USJホテル用地売買仲介で脱税、物件情報横流しが発覚

大阪市のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)周辺のホテル用地の売買を巡って、仲介手数料など約7億5200万円の所得を隠し、法人税など約1億8400万円脱税したとして、東京国税局が「本多保乃香事務所」(東京・港)と本多昭代表取締役(59)を法人税法違反などの疑いで東京地検に告発したことが4月24日、分かりました。告発は3月29日付だそうです。


報道によりますと、本多保乃香事務所は2017年12月期までの2年間で、仲介手数料など約7億5200万円の所得を隠し、約1億8400万円を脱税した疑いが持たれています。


脱税の舞台となった土地というは、USJの南隣に建設中の「リーベルホテル アット ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(客室数760、19年11月開業予定)の建設用地です。






本物件を購入したところは、コンビニエンスストア向けの弁当や総菜を製造販売する企業のグループ会社(埼玉県)が、約3万1千平方メートル(9377坪)を16年8月に約100億円(坪単価約106万円)で特定目的会社から購入。同ホテルはこの企業が運営する予定です。


本多氏は購入の仲介を担当した「日鉄興和不動産」(旧新日鉄興和不動産)の営業開発室長(19年1月に依願退職)として、この取引に関与しており、このとき、本多氏は売り手側の仲介業者が決まっていないことに着目。日鉄興和に知らせずに06年に設立していた本多保乃香事務所で、複数の不動産会社を介在させ、実質的に売り手側の仲介業務も行い、手数料を得ていました。※


売り手側から得た仲介手数料約2億7000万円の一部は小切手で受け取り、個人の預金口座に入金。本多保乃香事務所の売り上げから除外したとされています。


同土地の売買に関連して得た別の所得についても架空の外注費を計上したり、損失の発生を装ったりして法人税を免れた疑いがあり、脱税で得た資金は国債の購入や遊興費に充てられていたそうです。


日鉄興和不動産は「当社は社員が許可なく副業を営むことを禁止している。元社員について調査した結果、社内規定に違反していた事実が判明したため厳正に対処した」とコメントしました。

不動産業界では「横流し、飛ばし」は良くある事


今回の事件は、不動産会社による脱税から問題が発覚し、その中身が自分の利害関係のある不動産会社に仲介させる("横流し"とも言う)という手口でした。それが副業を禁止している企業の社内規定にまで違反していたということです。


実はこの"横流し""飛ばし"(本当の呼び名はないと思いますが)という手口は、不動産業界に身を置く人なら誰でも考えることなんです。本来は自分が勤めている会社に物件情報が持ち込まれたわけですから、その会社で仲介するのが筋ですし、売上などの営業成績も関係してきますから、その会社で評価を受けて昇格を目指すならば、持ち込まれた売買案件を他社に流すことはあり得ません。


ところが、物件情報のルートや、会社での自分の立ち位置によっては、仲介をどこに頼むのか、どこにさせるのかを担当者が決めることができます。さらに、自社を通さずに(横流し、又は飛ばし)他の会社を使うこともできるのです。


もちろん社内規定に違反していないことが前提ですが、中小の不動産仲介業者では、ある程度の副業を認めていますから、案件によっては自分の勤めている会社で仲介せずに、自分がつくった不動産会社で仲介させたり、高率歩合で業務委託契約をしている他の会社を通して仲介したりします。


なぜこんなことが起きるのかと言いますと、自分の会社を通しても給料が低いとか、成果に対するインセンティブが低いことが挙げられます。そもそも会社に不満があって忠誠心もないということでしたら、持ち込まれた売買案件は会社には黙っておいて、他の会社を通すなどして仲介させてバックマージン等を得た方が良いということになります。但し、もし会社に知れたら問題になりますから、あくまでも自己責任で。



※本多氏は売り手側の仲介業者が決まっていないことに着目したそうですが、仲介業者1社で売り手側と買い手側につく(両手仲介)ことができます。時々、強引に知り合いの仲介業者を割り込ませてくる担当者が居ますが、この場合は交渉、相談になるでしょう。


法人によっては、1社で両手仲介するのは「利益相反」になると文句を言ってくるところもありますが、宅建業法にはそんな文言はありませんから、強気で言いましょう。


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