記念館の関係者の話では、売却に向けて動いていたのは、ひばりプロダクションの加藤和也社長だそうです。売却希望価格は14億円だとか。
加藤氏はひばりの実弟(加藤哲也)の長男で、7歳のときにひばりと養子縁組して、17歳のときに「ひばりプロダクション」の社長に就任。
1989年にひばりが亡くなると、10億3千万円余りを相続したそうです。
加藤氏が相続した遺産には、ひばりプロダクションと不動産があり、ひばりプロダクションからは、テレビ、CMから入ってくる著作権、カラオケの歌唱印税、約2200人のファンクラブの会費などがありあります。
これらを合わせた年商は1億数千万円になり、加藤氏の年収も数千万円に上ったそうです。
不動産では、ひばり記念館の土地建物で、敷地面積は563㎡です。Google Mapで計測したところ、約560㎡でしたので、ほぼ合っていました。
不動産の登記簿からは、パチンコ機メーカーなどから資金を借り入れていたことが記されているそうです。その中でも不動産融資で知られる「アサックス」が2017年4月に極度額6億1千万円の根抵当権を付けているそうです。
加藤社長は17年6月に極度額を7億1千万円に引き上げ、9月には8億円まで引き上げだとか。さらに同時期に世田谷にある自宅マンションも、その借金の「共同担保」に。
アサックスは、主に銀行から融資を受けられないような人が使う、いわゆるノンバンクです。金利も年6%~8%とかなり高めです。
資金繰り悪化の理由
加藤氏の資金繰りが悪化したのは、京都の嵐山にあった「美空ひばり記念館」の施設を買い取って、「京都嵐山ひばり座」としてリニューアルオープンさせたかったのだそうです。2008年のことで、投資した資金は13億円にもなるとか。この年に、加藤氏は「京楽産業」から10億円を借り入れ。ところが「ひばり座」は赤字続きで2013年に閉館。そこで加藤氏は翌年、東京都目黒区の「ひばり邸」に「美空ひばり記念館」をオープンさせましたが、巨額の負債は残ったままでした。
「ひばり御殿」の土地価格
それでは、東京都目黒区にある「ひばり御殿」の土地価格から計算してみます。まず土地面積が563㎡(172坪)、平成31年度の路線価が93万円/㎡ですから坪307万円です。実勢相場は1.5倍の坪460万円とします。172坪 × 460万円 = 7億9120万円
建物価格については、画像から判断しますと、庭が広くて地下にもカレージがあり、地下室もあるかも知れませんので、延べ床面積を200坪、建築費を平均坪100万円と仮定して、2億円と見ます。
総額 7億9120万円 + 2億円 = 9億9120万円
つまり土地建物合わせて10億円前後の物件だと思われます。
果たして予定通りに14億円で売却することが出来るのでしょうか。ただ、こういった有名人の不動産を買い取る人は世の中に不思議といるんもんです。10数億円を簡単に動かせるオーナー企業の経営者などは、興味があるのではないでしょうか。
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